幾霜::残日録::2007/04/08 (日)

　アガロース溶かして、型に流して固めて、サンプルとローディングダイを混ぜて、アプライして泳動して、エチブロで染色して、トランスイルミネーターで可視化。超めんどくさい上に工程が多すぎてミスも増える。DNA抽出は1回やれば済むが、プライマーセットごとにやらなくてはならない泳動の面倒さは耐え難い。しかも増えてなかったらやり直しやし。

　で、こんな面倒な作業なら絶対に全自動でやってくれる機械が作られているに違いないと思って検索したところ、あるにはある(マイクロチップ電気泳動装置)んだが、ただのDNAアガロースゲル電気泳動どころか、どーでもいい余計なハイレベルな用途にまで対応しているせいでめちゃくちゃに高い(おおむね200万以上)。おいおい、ただ自動化するだけの機械なら10万くらいでできるんじゃねぇのか? なに無駄に複雑にしてるんだか。サンプルのアプライと泳動・染色・可視化だけができればいいんですけど、そういうのは無いのか? めちゃくちゃ需要あると思うんやけどなー。マイクロチップ電気泳動装置は高い上にランニングコストもかかるし、特定のDNA断片の回収もできないので、回収の必要がある場合には結局アガロースゲル電気泳動しなくてはならないので全然ダメダメ。

　今回はパスすることになってしまった。残念。

　それにしても、都知事選は結果的にはつまらなかったですね。浅野史郎はうまく演技できていたのは最初だけで、出馬確定後は大根役者になってしまっていた。まじめに政策訴えれば良かったのに、昔ながらの組織選挙と握手作戦では、誰もなびくわけがない。

　日本では中道左派が伝統的に弱い。新聞でも左から朝日・毎日・読売・産経と並べれば、右は極右(産経)よりも中道右派(読売)の方が多数派なのに、左は中道左派(毎日)よりも極左(朝日)の方が多数派であり続けている。右は中道に寄っているのに、左は中道に寄ろうとしない。それこそが日本の左派退潮の最大の要因だと思う(極左がバカばっかりなのも原因だが極左とはそういうもの)。

　けれども、今必要なのは安全保障と経済政策では右と同じながら、福祉や環境政策は手厚くするような中道左派なんじゃないかと私は思っている。そういう意味では浅野史郎はまさにそこらへんだと認識しているので期待していたんですが、役者にはなれなかったか。民主党も中道右派の方が多数派やし、何とかならんもんかね。民主党は自民党にはいない極左がいるので、平均すれば中道左派なんですけどねぇ。でも平均値はふたこぶのちょうどへこんだ辺りやからあかんか。

　下記分岐年代推定結果からLTTプロットを描いてみた。まぁこんなんはTaxon Samplingの影響をもろに受けるので、分子進化速度の変化プロットの方が良いと思いますが、K/T境界付近で傾きが急になっているのは確からしいですね。分岐年代推定の結果が正しいとすれば。MCMCの全サンプルで同様の図を描いて、縦軸方向の95%信頼区間も描こうと思えばできるはずですが、まだAPEの使い方がよーわからんのでやり方不明。

　単純伸縮法改め遡及分枝伸縮法にて某分類群の分岐年代を推定してみた。

　較正点は根っこ部分の125Ma。さらに外がありましたがそっちは意味無いので消してあります。紫のバーは95%信頼区間。バーが無い部分はそもそも95%以上の分岐の信頼性がありません。個人的にはK/T境界付近にそれなりに分岐が集中している感があるように見受けられると思います。

　あーミスっとった。

追記 - 05:11:45
　そしてバグもハケーンorz。