幾霜::残日録::2006/05/30 (火)

 

移籍先を探しています。系統樹推定法やメタバーコーディング法などに詳しい研究者を探している方がおられましたらご一報下さい。

2006/05/30 (火)

[Science] 予算オーバー・・・じゃなかった - 16:30:11

 ファッキン! ハイブリオーブンを重複して計算していた!! ディープフリーザーを良いやつにした分を考えれば、計算通りやん! 間違えてないやん! あー業者の皆さんお手数おかけしてすいませんでした・・・orz。

[Science] オタク実在論と種実在論の相似 - 04:48:28

 加野瀬さんの共同体としてのオタクの過去の議論を読んで、そういえばオタクなどの文化的なとある嗜好を持った集団の実在論は生物学における種の実在論にけっこう似ていることに気付いた(遅いって?)。
 趣味嗜好の多様化と多属性化の進む昨今、文化においても分類思考と系統思考を峻別できる人間の必要性が増してきているような気がする。というか、生物と違って同じ個体のある属性と別の属性が異なる系統を持つことを考えれば、もっと重要になるかもしれない。文化的な研究においては個体や集団の系統ではなく、個体の持つ属性の系統が問題になるような気がするが、よく考えてみると輪になっている部分もありそうで、単純に系統「樹」にはならないんだろうな。その辺りは真の系統樹?と類似度による樹?状図の比較、系統樹?上への個体マッピングなどを使ってみれば色々遊べそうだ。三中セソセイらの文化系統学セミナーで使われているような本でも読めばその辺の研究状況は分かるのかねぇ。
 いやいや、そんなのに手を出している余裕なんて無い。いかんいかん。

[Science] 日本生態学会誌 第56巻 第1号 - 02:36:16

 相変わらずレベルの高い記事が多い状態を維持している。予想ではそろそろ下降線を辿っていくかと思っていたんですが。
 宮地賞受賞者総説は岡山大の宮竹先生。受賞講演も聴かせていただいたのですが、それをもっとずっと深く掘り下げた生物の体内時計に関する進化生態学の総説になっています。昆虫が交尾のために飛び回る時間のずれが生殖隔離に繋がる話題は、私もトビケラでも可能性があるかもと思って時間別に採集していたりするので興味深く読ませていただいた(まだデータ解析してないんですけど)。
 他にチューリッヒ大でポストを獲得された清水さんのEvolutionary Genomics総説、昨年の大阪大会での「量的形質の軍拡競争」シンポをもとにした特集、国際生物学オリンピックの視察報告など、なかなか読ませてくれる記事多し。今後も紙媒体で読みたいと思わせる出来が続いていると感じました。ということで、生態学会誌は紙媒体不要割引は申し込みませんでした。

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