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Comment on 2009-09-01

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* SI postdoc 2009-09-06 10:28:14

専門家以外は頭から信用してしまいそうですね.
論文ですが,もしよろしければ,メールを頂けましたらPDFを折り返し添付致します.

* 2009-09-06 03:56:25

情報ありがとうございます。残念ながらチクナミ大では件の論文が閲覧できないようです。
分岐年代推定は「正確に」行うのが難しいだけで、とりあえずの推定値を得るだけなら簡単であることが問題です。しかも、その信頼区間まで得られるのです。手法を理解していない人から見れば、95%信頼区間内には正解が入っていそうに思えるじゃないですか。ですが、現状ではそんなことはまるで期待してはいけない、ということです。得られる値は、解析法の仮定をデータが満たしているという前提でのものに過ぎず、そのようなデータであることも期待しにくいからです。とは言え、現状ではそれでもベストな結果には違いありませんから、致し方ありません。
科学は常に途中経過なのだと思い知らされる毎日です。

* SI postdoc 2009-09-03 03:57:55

いつも楽しみに読ませていただいております.
門外漢気味なもので,多少の的外れはご容赦いただけますと幸いです.

化石記録,分類形質が豊富で,化石研究者の多い分類群では,形態に基づく系統樹と分子系統はかなりあっているようにみえます.例えば下記:
Smith et al. 2006. Testing the molecular clock: molecular and paleontological estimates of divergence times in the Echinoidea (Echinodermata). Molecular Biology and Evolution 23, 1832-1851.
形態属は(分子に基づく)系統関係を結構よく反映していることもわかってきているみたいです (Jablonski and Finarelli 2009 PNAS).ただ,サンゴのように分類群によっては形態による高次分類と分子系統樹が全然あわないものもあるようですが (Fukami et al. 2004 Nature).

分岐年代推定は,化石記録が豊富な分類群でも難しいみたいですね.
例えばTinn & Oakley 2008 MolPhyEvol

化石記録の貧弱な分類群や巨大な系統樹を扱う際には,さらに難しいでしょうね.

PS.つい最近,被子植物でこういうのも出ています:
http://www.amjbot.org/cgi/content/abstract/96/1/349

* 2009-09-03 00:13:34

較正点は、カッチリとした年代ではなく、「年代幅」として与えます。精度が高い較正点は幅が狭くなります。さらに、その年代幅からの逸脱も許容するSoftBoundsという方法も使われています。幅からの逸脱の事前分布を与えてベイズ推定するというものだったと思います。個人的にはSoftBoundsを使うよりも安全寄りな年代幅を与えるのが良いのではないかと思っています。

* 福岡在住 2009-09-02 21:35:32

各較正点はそれぞれの年代の精度にちがいがあるのだと思いますが、較正点の年代精度はどのように考慮することが多いのでしょうか(素直にはベイズかなと思いますが)。

* 2009-09-01 16:25:02

古生物屋がBenton&Donoghue(2007)みたいな論文を量産してくれるか、そういう情報を集積したデータベースができれば何とかなるのではないでしょうか。一応少しずつ進んではいると思います。
まぁ、やらない、というのも立派な見識だと思いますよ。

* おくやま 2009-09-01 14:50:48

研究の細分化が進んでも、こういう論文の縦割化は避けたいですね。化石の仕事までフォローし切れないというのが僕が未だに分岐年代推定を行う動機が起きない一因でもあります。

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